醤油の味はどうやって決まるの?
「お刺身に合うお醤油がなかなか見つからなくて…」
そんなお声をよくいただきます。
実は、お醤油の味わいは、単なる塩気だけでなく、原料の選び方や麹づくり、発酵・熟成の長さなど、いくつもの工程が織りなすハーモニーで決まります。
岩尾醤油醸造元では、150年以上の伝統製法を大切にしながらも、手間ひまを惜しまずに仕込みを行っています。
まずは、醤油のベースとなる大豆や小麦、水選びから。
これらの原料はすべて、発酵に最も適したものを厳選しています。
なかでもこだわっているのが「麹づくり」。
この工程が味や香りの核となるからこそ、昔ながらの方法で、ゆっくりと時間をかけて育てていきます。
そして、木桶で仕込まれるもろみは、冬には日本海の冷たい潮風に包まれながら、静かにじっくりと熟成されていきます。
この自然のリズムに寄り添う「天然醸造」が、まろやかで奥深い味わいを育ててくれます。
「圧搾」と呼ばれる搾りの工程でも、必要以上に力を加えず、雑味を出さないよう慎重に仕上げます。
「派手さはないけど、素材の味をそっと引き立ててくれる」。
それが岩尾醤油の最大の魅力です。
煮物でも、焼き魚でも、お吸い物でも。
「何にでも合うけど、主張しすぎない」
そんな万能さは、代々受け継がれてきた職人の手からしか生まれません。