岩尾醤油がおいしくなる理由を紹介
岩尾醤油のおいしさの土台になっているのは、昔から変わらない「原料選び」の丁寧さです。
大豆や小麦はすべて、人の目と経験で状態を確かめながら使います。
初代の孫次郎が「魚のおいしさを生かせる醤油を作りたい」と言い続けてきたからこそ、素材そのものの味をじゃましないことが何より大切にされてきました。
「余計なものは足さないでほしい」というお客様の声に応えるため、今もシンプルな材料で仕込みを行っています。
次に味の深さを決める「麹づくり」。
ここは時間と手間を惜しまない工程で、昔ながらの樽や道具を使い、ゆっくり発酵が進むよう温度や湿度を見守ります。
職人が麹の香りを確かめて「今日は元気に育ってるな」と声をかけることもあるほど、まるで生き物と向き合う感覚です。麹が良い状態で育つほど、あとから生まれる甘みや香りが豊かになります。
そして最大の特徴である「熟成」。
福井の冬は、海風と一緒に日本海の荒波の音がしっかり聞こえてくるほど力強い土地です。
この風や湿度が樽の中の発酵をやわらかく助け、醤油に丸みのある味を与えてくれます。
急いで作れば数ヶ月。
しかし岩尾醤油は、あくまで天然の力でゆっくり育てるので時間がかかります。
けれどこの「待つ時間こそが味になる」と、代々職人たちは信じてきました。
この3つがそろってようやく、刺身によく合うしっかりした旨み、煮物をやさしくまとめる香ばしさ、洋食や中華にも自然になじむキレのよさが生まれます。
お取り寄せでも品質が変わらないのは、こうした地道な工程をすべて自社で行っているからです。
福井の気候や歴史が作り上げた「魚の味を引き立てる醤油」を、どうぞご家庭でも楽しんでみてください。


